
この前更新したのが5月9日なので、4ヶ月ぶりの更新ということになる。自分の性格からして3ヶ月位に一つ更新できれば・・・などと思っているので、今回は少し遅めの感じだ。4ヶ月も更新をサボっていたので報告する事は山ほどあるが、今回は写真もアップした素敵なエピソードについてお知らせしよう。
シャンパン!である。
一昨日9月14日は、現在担当させていただいているTVアニメ「聖闘士星矢オメガ」(TV朝日 日曜朝6時30分 On Air中)の音楽録音最終日。
担当プロデューサー、音楽スタッフたちが、ここ、我が家のプライベート・スタジオ 『Studio JQ』に集まり、トラックダウンの終了を待ち、全ての作業が終わった所で、その完成を祝い皆で乾杯するという素敵な時間を持った。
こんなことは、音楽業界ではあたりまえ!なんてことはなく、このサウンドトラックの世界では珍しい事だと思う。
しかし、この作品にとって、これは初めての事ではない。
そこで今日は、こんな素敵な習慣を始めてくれた、一人の若きプロデューサーを紹介したい。

彼である。彼こそ『シャンパン・プロデューサー』東映アニメーションの若林豪さんだ。
この作品を担当する前は、パリに4年間赴任されていたとのことで、さすがに彼の見る
未来はスケールが大きい。
彼と初めて会った音楽打ち合わせの時も、この作品では敢て曲数を減らして、作品としての
統一感を持った、クラシカルてスケールの大きな楽曲を依頼された。この劇伴業界において
、曲数を減らして発注するなど聴いた事がない。その時の彼の言葉が「パリ4区の女子学生
たちが放課後に演奏出来るような、親しみやすいメロディーを持った、クラシカルな楽曲を
お願いします」であった。「面白い!」し作曲家をやる気にさせる言葉である。
しかも、彼は、初めての総括プロデューサーで、音楽発注も初めてだというから楽しくなる。
そんな彼が、第一回目の音楽録音終了日にシャンパンを持ってやってきた。
「お疲れさま!乾杯しましょう。」『シャンパン・プロデューサー』の誕生である。
作曲家にも、音楽スタッフにとっても、音楽は仕事であるが、同時に夢でもある。
仕事が完成するという事は、夢が一つ叶うということだから、それを祝って皆で
祝杯を上げるということは当然のこととも思えるが、この日本においては、国民性的に
照れもあるのか、なかなか難しいようだ。ただ、つかの間のひと時でも、スタッフたちが
シャンパンを飲みながら、まったりと語り合うことは物作りの現場には絶対必要なことだと
思う。
そんな素敵な時間を『シャンパン・プロデューサー若林豪』は、僕たち音楽班にプレゼントしてくれた。本当にありがとう!プロデューサーにしか出来ない事、しかし他のプロデューサーには出来なかった事を粋にやってくれた
彼に「乾杯!」
posted by Sahashi at 18:40
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